まずは、次の質問に答えてみましょう!
1つでも正常範囲から逸脱している場合は、「異常月経」といい、専門家に相談することをおすすめします。
ただし、初経から数年間の思春期ではある程度の月経周期の不順(生理不順)は異常でないことがよくあります。経過を見ることが大切で、治療の必要もない場合がほとんどです。
月経初日から次の月経前日までの日数が正常範囲でない、俗にいう生理不順の人は、基礎体温表を見てみましょう。
また、正常範囲から外れた場合でも、前回が正常範囲内であり、今回の周期日数と前回の周期日数の差が6日以内であれば、正常の範囲です。
次回の月経周期日数に注意しましょう。
正常な月経周期は、排卵を伴う月経であり(「排卵性周期」 基礎体温型Ⅰ~Ⅴ)、基礎体温が排卵後に上昇し(高温期)、次の月経とともに下降(再び低温期)します。外見は正常に見える月経周期であっても基礎体温をはかり、その変動をみることで、月経の異常が見つかることがあります。
(基礎体温型VI)
それまで規則的にあった月経が、過度の運動、ダイエットや精神的ストレスなどで3ヶ月以上とまること。無月経が長期間にわたると回復が難しいことが多いので、4ヶ月以上無月経が続いたら専門家に相談しよう。 |
(基礎体温型VI ただし、基礎体温型Vが黄体機能不全の場合もある)
排卵がなく、基礎体温の変動がなく低温期のまま、月経が起こる。排卵が起こらずに、子宮内膜から起こる出血のこと。これがずっと続けば不妊症の原因になってしまう。 |
(基礎体温型V ただし、基礎体温型Ⅲ・Ⅲ´・Ⅳが黄体機能不全の場合もある)
排卵は起こるが、排卵後に形成された黄体がすぐに萎縮する、あるいは機能が不完全なものをいう。排卵後に形成された黄体機能が不完全なため黄体期の途中で低温に下がったり、高温期が極端に短いまま月経が起こったりする。いずれも何らかの要因でホルモンバランスが崩れている状態で、妊娠しづらい。長く続くと、不妊の原因となってしまう。 |
月経の始まりから終わりまでの日数が2日以内を「過短月経」、8日以上を「過長月経」という。この状態が続くようならば、専門家に相談しよう。
経血量(月経による出血の量)に関しては他の人と比較したり、実際に量を測ったりする機会がないため、自分が正常かどうかの判断が難しい。「過多月経」は子宮やその周辺の疾患の可能性や他の病気が考えられ、「過少月経」はホルモンの分泌が低下しているために不妊の原因にもなってしまいます。
次のチェック項目に心当たりのある人は、専門家に相談しましょう。
経血の中に親指の第一関節ほどの血の塊が混じっていることがある ※1) | |
ナプキンは1時間ごとに交換する必要がある ※1) | |
経血量が気になって外出を控えることがある ※1) | |
3日目になっても2日目と経血量があまり変わらない ※1) | |
40代以降に30代よりも経血量が多くなる、または年々多くなる ※2) | |
出血はあるが外にあふれ出るほど多くはなくナプキンなどに付着する程度 ※3) |
※1) 過多月経の可能性
※2) 子宮筋腫・子宮内膜症などの疾患の疑い
※3) 過少月経の可能性
経血は、月経の初日、2日目、3日目と月経持続期間は常に一定ではなく、排出量や色が変化します。
これは、経血の成分が血液のほかに頸管粘液、膣内容、子宮内膜の融解産物であり、それらの割合が変化するからです。1日目、2日目は経血中の約4割を占めていた血液の排出は、3日目で約3割と徐々に減り、5日目にはほとんどなくなります。経血に含まれる血液の8割は、2日目までに対外に排出されます。
排出される経血の成分の変化によって、色も変化します。月経ごとの経血量が100g未満の場合、2日目と3日目では経血の色が『鮮やかな赤』『深い赤』から『暗い・鈍い赤』『橙』に変化します。3日目にこの変化がない場合は、経血量が100g以上で貧血傾向の疑いがあります。
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出典:「月経らくらく講座(文光堂)」月経診断表 |
遅発月経や早発月経に当てはまる場合には、医師に相談することをおすすめします。
15歳以上になってまだ初経がない。
小学校3年(9歳未満)で初経がある。「早発思春期」の一症状。
監修 堀口雅子先生 参考図書・出典 松本清一先生監修「月経らくらく講座」(文光堂) |
- あなたの月経は正常ですか?
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